PMI支援サービス
Post Merger Integration
M&A後の経営の安定化・統合
シナジー効果を生みグローバルチームの一員としてグループ全体の発展に貢献させるために、適切なPMI(Post Merger Integration−買収後の事業の安定化・グローバル経営への統合)をサポート
日米のクロスボーダーM&A後の問題点
多大なエネルギーを使ってせっかく買収した米国子会社が、買収価格に算入したシナジー効果を生み、グローバルチームの一員としてグループ全体の発展に貢献するには、適切なPMI(Post Merger Integration−買収後の事業の安定化・グローバル経営への統合)が必要です。
しかしながら、国内M&Aの場合でも、M&A後は、余剰人員発生によるモラルの低下、組織やシステム統合に当たっての買収側と被買収側の軋轢、被買収側の従業員の不安などが生じますが、米国クロスボーダーM&Aの場合は、言葉、距離、宗教、価値観、法制度、政治、社会・家庭環境等の違いにより、これら問題がさらに深刻化します。
(例1)M&A後、現地従業員は、離職していませんか?
M&A後、現地従業員のモラルを維持することは最も重要ですが、そのためには、明確なビジョンの浸透、M&Aの意義の説明、リスクの共有による従業員の巻込みなど、従業員と十分なコミュニケーションが必要です。しかしながら、日米のクロスボーダーM&Aの際は、言語や距離の問題や、価値観や言葉のニュアンスの行き違い等により、必ずしも意図したようなメッセージとして伝わらない結果、不安・不満が重なり、会社に対する信頼をなくし、従業員のモラルの低下や離職を招きます。
(例2)現地子会社で、当然のことがなかなか実施されないと感じていませんか?
日米では、言語の他、価値観・法規制・社会・文化・家庭・教育など大きく異なりますので、お互いに十分にコミュニケーションをとっているつもりでも、なかなか真意は伝わりません。特にクロスボーダーM&A後は、お互いに初めて異文化に接触する者が多く、様々な誤解・軋轢が生じます。そのため、クロスボーダーのPMIの責任者は、異文化の中で、的確な状況判断ができ、皆が理解できる指示の出せる、異文化マネジメントの能力が必要です。
(例3)買収価格の算定に含めたシナジー効果が出ていますか?
米国でのM&Aは競争入札方式が多く、競争力のある買収価格を提示するために、被買収会社の元々の収益力の他に、日本事業の顧客からの新たな仕事が見込まれるとか、その会社の持つ技術の取得による日本市場での競争力の上昇などを、シナジー効果として加算して、買収価格を算出することが頻繁に生じます。しかしながら、買収後の事業責任者とM&A責任者が異なることや、買収後のPMIの失敗等の理由により、算入したシナジー効果を生むことができない場合は、高額の買収価格を正当化できなくなります。
(例4)現地経営陣のモラルは、下がっていませんか?
クロスボーダーM&Aの成功のためには、現地経営陣からなるリーダーシップチームを、早急に安定させることが必要です。そのためには、現地経営陣のモラルを維持する必要がありますが、日米の言語・法規制・社会・文化・価値観等の違いから、意図したメッセージがお互いに伝わらず、不安・不満が溜まり、現地経営陣のモラルの低下が頻繁に生じます。特に、経営人材への報酬制度、転職市場、経営責任、距離などに関しての日米の違い(注:人材管理の日米の違い)が、不安や不満の直接の原因になることがしばしばです。
クロスボーダーM&A後のPMIにおける課題
一般的にPMI上の施策として、ビジョンの明確化、M&Aの意義の説明、経営陣や従業員への適切なインセンティブ付与とモラルの維持、余剰人員の適切な配置転換、組織やシステムの統合が必要
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日米の法規制・社会・価値観・文化等の違い、距離や言語の壁、マネジメントの違い
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日米のクロスオーダーM&A後には、あらゆるところで異文化の衝突が発生
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PMIの諸施策の適切な遂行のためには、これら衝突への適切な対応が必須
HGMIのPMI支援の強み
Horizon GMIのメンバーは、日米クロスボーダーM&A後のPMIを、経営陣として直接推進していきたベテランです。彼らは、日米の法規制・社会・文化等の違いを認識し、異なる価値観を受け入れ、異文化環境で、的確な状況判断と、理解可能な指示を出すことができます。
日米クロスボーダーM&A後のPMIを、経営陣として直接推進していきたベテランメンバーによる分析とアドバイス
HGMIのメンバーは、日系米国企業のPMIを直接推進していきた経験に裏付けされた、異文化が衝突する中でのコミュニケーション能力や管理能力を保有しております。
そのようなHGMIのメンバーが、クライアント様の米国子会社のPMIの状況を分析いたします。その分析では、様々な修羅場に身を置いて責任を持って改革してきた経験に裏付けされた直観力から、潜在的な問題点も発見します。
ピンチヒッター経営チームの派遣と、成功の仕組みの定着
その分析と今後のクライアント様の戦略に基づいて、HGMIが、クライアント様の米国子会社において常駐し直接PMIを推進する必要があると判断された場合には、ベテラン専門家によるピンチヒッター経営チームを形成し、そのチームのリーダーがクライアント様の米国子会社のCEO、COO、CFO等となり、HGMIとクライアント様のプロパーからなる経営陣とともに経営チームを形成します。
この経営チームが、クライアント様の米国子会社でPMIを遂行し、事業安定、グローバル経営への統合、シナジー効果の実現等のための仕組みを定着させます。
実績紹介
Case.1 レストラン・小売販売店の運営会社のPMI(ペンシルベニア州)
米国のスーパーマーケット内で直営のレストランや小売販売店を展開する日系米国企業のCEOとして、PMIを主導し、ビジョンの明確化と従業員への浸透、従業員一人一人の明確な目標設定と評価制度の導入等を、異文化の衝突により生じる様々な問題を適切に対処する中で、実行することによって事業を安定。同時に、コミュニケーションの断絶が様々な所で発生し、信頼を失いかけていた重要顧客に関して、米国で期待される、透明で積極的なコミュニケーションを適切に実施できる新しい経営陣として、関係を再構築。このようなPMI活動により、M&A後赤字となっていた事業は半年で黒字体質となり、その後約1年半で、重要顧客や新規顧客との長期契約の締結、リスク管理システムの確立、サプライヤーの統合と自前の冷蔵物流制度の構築などを実施し、成功の仕組みを定着。
Case.2 スポーツテック事業の買収後のPMI(コロラド州)
マイノリティー投資していた会社にさらなる投資を実施し、マジョリティオーナーとなったのを機に、日本からCFOを派遣し、また、内部のガバナンスを強化。現地取締役会での支援、経営陣へのインセンティブ制度の再構築、日本からのCFOサポートを実施。
PMI支援サービスの基本的な流れ
Step.1 ヒアリング
まずは、関係者のお話をじっくり聞くことから始めます。現地経営陣、日本側責任者、現地従業員・お客様・サプライヤー・規制当局などの関係者に、Horizon GMIのメンバーが、関係者全員をポジティブな方向に巻き込みながら、ヒアリングを実施していきます。この際、被買収先の経営陣や従業員には、グループ全体の成長とビジョンを明確に示し、彼らの協力がその実現のためには絶対的に必要である旨を伝えることが大切です。
Step.2 経営分析レポートの作成
ヒアリングと財務・法務・営業・品質管理分門等の資料を基に、経営分析レポートを、ヒアリング終了後3日から2週間で作成します。
Step.3 経営支援プログラムの作成
経営分析レポートを基に、クライアント様と共同で、PMIに関する経営支援プログラムを作成します。
(ピンチヒッター経営チーム派遣の場合)Horizon GMIのメンバーとクライアント様の米国子会社の経営陣が経営チームを形成し、PMIを実行していくことが判断される場合、ピンチヒッター経営チームの派遣を含む、半年から1年半の経営支援プログラムとなります。この場合のフィーは、目標や指標に基づく、サクセスフィーが基本となります。
(アドバイザーによる支援の場合)既存の経営チームでPMIを実行できると判断される場合は、Horizon GMIのメンバーがアドバイザーとしてPMIを支援するプログラムとなります。この場合は、メンバーの時間に応じたフィーが基本となります。
Step.4 実施対応(ピンチヒッター経営チーム派遣の場合)
ピンチヒッター経営チームが、クライアント会社に常駐し、クライアント会社で様々な事態が同時に起こる中で、日々課題を発見し、優先順位を設定し、リスクと利益のバランスを取りつつ、顧客・従業員・規制当局・地域社会など、全ての関係者を巻き込みPMIを遂行していきます。
Step.5 支援内容の定着(ピンチヒッター経営チーム派遣の場合)
PMIの遂行と同時に、クライアント様プロパー経営チームのメンバーの育成あるいは採用を進め、Horizon GMI経営チームからクライアント様プロパー経営チームに権限を徐々に委譲していきます。PMIを完了し、事業成功の仕組みの定着とプロパー経営チームが安定化するまで、通常は半年から1年半が必要です。
Step.6 フォローアップ
アドバイザーとして、定期的に現地訪問するなど、フォローアップを実施します。
無料相談はこちらまで。お気軽にお問合せ下さい。
Eメール info@horizongmi.com